統合失調症には様々な症状が現れますが、1人の患者にすべての症状が出るわけではありません。統合失調症は、症状の出方によっていくつかのタイプに分けられます。
【破瓜型】
思春期の年頃を破瓜(はか)期と呼ぶこともあるように、思春期から20台くらいまでに発症することが多いタイプです。
特徴は、初期には症状があまり出ず、病気と気付かれることが少なく、少しずつ進行します。
初期の症状は、表情が乏しくなる、感情の鈍磨、周囲への無関心、話のつじつまが合わない、独り言を言う、服装や身の回りがだらしがなくなるなどです。
幻覚(幻聴)や妄想といった症状が出るころには、かなり病状は進行しています。
【緊張型】
緊張型は、精神運動性障害が主な症状で、特に興奮と昏迷が特徴的です。
興奮の状態では、特に理由も目的もなく動き回ったり、大声を出したり、支離滅裂なことをしゃべったりして大騒ぎします。
興奮しすぎると周囲の人に対して攻撃的になることもあります。
これに対して昏迷の状態では、周囲に対する反応が鈍くなったり、自発的活動や運動が低下します。
この興奮と昏迷という極端の状態を行ったり来たりします。
このほかに、周りの人が勧めたり指示することをやみくもに拒否したり、反対に素直に従ったりします。
また、カタレプシーといって、誰かに手や足を動かされると、そのままの状態で固まったりします。
緊張型は破瓜型とは逆に、急に激しい症状が現れるので、早期の治療により症状が治まりやすいですが、その一方再発しやすい傾向があります。
【妄想型】
妄想や幻覚(幻聴)が症状の中心です。
年齢的には、破瓜型や緊張型とは違い、30台から中年以降によく見られます。
妄想や幻覚以外の症状はあまりなく、感情、意欲、会話、思考などの障害が目立たないので、一見病気には見えません。
社会に適応し、治療を受けながら勤めている人もいます。
妄想の中身は被害妄想、関係妄想、嫉妬妄想、誇大妄想などで、思考がしっかりしているのでストーリーのような一貫性があります。
被害妄想的な内容から始まり、それがだんだん誇大妄想的なものにふくらんでいくことが多いようです。