人格障害には様々なパターンがありますが、最近よく話題に上がるのがこの境界性人格障害です。
境界性人格障害は、思春期から青年期の若い女性によく見られ、次のような特徴があります。
【見捨てられることに対する強い不安感】
自分にとって重要な人から見捨てられるのではという不安をいつも抱えていて、そうならないために、なりふりかまわない情緒的な行動をとります。
【非常に不安定な対人関係】
対人評価の落差が激しいのも境界性人格障害の特徴です。
同じ人(特に親しい人)に対して、称賛と嘲罵の両極端の評価をします。
例えば、ある時はあの人は大変素晴らしい人だと言ったかと思うと、ほんのささいなきっかけで、あんなにひどい人はいないと罵倒するようになります。
【不安定な自己像】
自分のあり方や生き方に自信がもてず、しっかりとした自己像を結ぶことができません。
【自己破壊的な衝動】
衝動的であり、その衝動は自己破壊的、自滅的な行動に現れます。
例えば、不特定多数の相手と性行為を繰り返したり(セックス依存症)、酒や薬物に依存したり、リストカットを繰り返したりします。
感情が常に不安定で、急にいらいらしたり、うつ状態や不安な気分になります。
急に怒りがこみ上げて、かんしゃくを起こしたりします。
また常に空虚感を抱えています。
境界性人格障害のこうした態度や行動に、周りの人は常に振り回されてしまいます。
はじめはかわいそうだと同情する人が多いですが、次第にそのわがままや破壊的な行動に耐え切れなくなり、人間関係が壊れていきます。
ある人との関係が終わったら、また別の人を相手に同じことを繰り返してしまい、被害者が増えていきます。
境界性人格障害は病気ではないですが、自己破壊的な行動がひどい場合は治療が必要となります。
その場合、精神療法を中心に行ないますが、抗うつ薬や抗てんかん薬などの薬物療法も補助的に行ないます。
治療は長期に渡ることが多く、本人も家族も相当な根気が必要になります。