人格障害とは、正確に言うと病気ではなく性格の偏りのことです。
人格障害は、その人が属している社会の、大多数の平均的な考え方や感じ方、人間関係のあり方とくらべて、その人の反応や行動が極端に偏っている状態を言います。
その偏りのため、周囲の人との間によくトラブルを起こしたり、職業など社会生活上や日常生活に支障をきたします。
その人の人格や性格傾向は、生まれてから徐々に築かれていき、思春期から青年期にほぼ固まります。
それには親子関係や育てられ方など、周囲の環境が大きく影響しますが、住んでいる地域の風習や、その国の文化などにも影響されています。
そんな中で、周囲とは明らかに著しく異なるような性格傾向が現れ、思春期を経てそれが固まり、その性格傾向の偏りが極端な場合は、人格障害と呼ばれることになります。
人格障害はいくつものタイプに分類されています。
【妄想性人格障害】
他人の敵意とか侮蔑にとても敏感で、はっきりした根拠もないのに、他人の言動を悪くとるなど、不信や恨みの念が強い傾向があります。
【統合失調質人格障害】
周囲のことに関心がなく、家族を含めて人と親密な関係を結ぼうとしません。
1人でいることを好み、感情的な表現ができず、人と一緒に楽しむということをしませんし、そのことについて特に悩んだりもしません。
【統合失調型人格障害】
親密な人間関係を築こうとしますが、それがうまくできません。
その場に自然に打ち解けることができず、ちぐはぐな行動をとってしまいます。
人間関係をゆがんだ形で知覚しがちで、他人が自分と何か関係があるのではと考えたり、自分のことを気にしたり話題にしていると思い込んでしまいます。
【反社会性人格障害】
衝動性が高く、他人の権利を侵害したり、頻繁に問題行動やトラブルや犯罪を起こします。
また、人をだましたり嘘をつく傾向があり、無責任で良心の呵責を感じません。
【境界性人格障害】
人格障害の中でも、最近特に話題に上るのがこれです。詳しくは⇒ 境界性人格障害をご覧下さい。
【演技性人格障害】
過度に情緒的で、人の気を引こうと必死に行動します。
常に注目されていないと満足できず、性的に誘惑的・挑戦的な行動をとったり、芝居がかった態度や誇張した感情表現をします。
【自己愛性人格障害】
自己愛が強く、他人に称賛されたいと思っていますが、他人への思いやりは欠けます。
自分が特別な待遇を受けるのは当然であると思い込んでいます。
たいしたことをしていないのに、自分の才能や業績を誇張して、認められようとします。
他人の業績を自分の手柄だと横取りすることもあります。
【回避性人格障害】
自己評価が低く、他人よりも劣っていると思い込んでいます。
他人の自分に対する否定的な評価に敏感で、対人関係をできるだけ回避します。
好かれているとの確信がなければ、人間関係を築くことができません。
【依存性人格障害】
自分に自信がなく、悲観的な傾向があり、誰かに面倒を見てもらいたいという強い欲求があります。
そのため従属的な行動をとってしまい、ちょっとしたことでも自分で決断できず、人に頼ってしまいます。
自分で考えて計画し実行したり、責任を負うことを極度に恐れてできません。1人だと不安でたまらなくなります。
【強迫性人格障害】
完全主義で、秩序や対人関係をコントロールすることにとてもこだわります。
柔軟性や融通に欠け、自分にも他人にも厳しいわりに、効率性が悪く所期の目的が達成できないことが多いです。
細部にこだわり全体性を見落としがちです。